宝探し開始に際しては、あらかじめ宝を6つの分野に分類し、住民を対象としたアンケート調査を実施しました。
宝探しアンケートの実施により、7,400件の宝情報が得られました。 この宝情報をもとに、ヒアリング、地区懇談会などを行い、市内9地区10ゾーンの宝の活用と整備方向をまとめた計画を策定し、市に提言書を提出しました。
1. | 自然の宝=共に生きる仲間探し | 人間にとって生きる基盤であり、共に生きる仲間探し(山、川、動植物、化石、気象等) |
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2. | 生活環境の宝=いきるための知恵 | 自然との関わり、宗教、習慣など生活と文化の知恵の体系(料理、信仰、生活、景観等) |
3. | 歴史文化の宝=先人の足跡をたどる | 人、物、文化の交流の軌跡と形成された歴史・文化(文化財、歴史街道、年中行事、祭等) |
4. | 産業の宝=外部世界への発信 | 二戸の顔であり、外部世界に向けた情報の発信(伝統技術、工芸品、特産品、市等) |
5. | 名人の宝=二戸の知恵袋 | 先人の知恵や技の受け継ぎと伝承(芸能、郷土史、工芸、郷土料理、民話などの名人、達人等) |
6. | 要望の宝=未来へのエネルギー | まちを良くしようとの潜在的エネルギー(現状の問題解決型、アメニティ創造型等) |
アンケート調査で集まった宝リストを、6つの分野に分けて整理した
「宝資料集全6巻&リスト集」も作成しました。
「宝磨き」のフェーズに入ったこの時期は、探し出された宝と活用計画をもとに、地区ごとの活性化事業を展開。
地区ごとの宝の地図策定や、宝の案内板、説明板、誘導版の設置などの個別事業を実施しました。
宝の案内板は平成13年度までに8地区に設置しました。
また「宝誇り」の一環としては、市民を対象とした「釜沢城と奥州街道」、「足沢舘と巨木の里」宝めぐりツアーを実施する他、 折爪岳探検&ヒメボタルのためのコンサート鑑賞ツアーイベント、九戸城フェスティバルやイベント、草原の風・星祭り(市営牧場、 4,000人来場)等を実施し、市民が自ら宝を誇れるような活動を行いました。
さらに探し出された宝による「楽しく美しいまちづくり事業計画書ダイジェスト版」を作成し、全戸配布を実施しました。
この時期は今までの事業に続き、地域内で伝統食の「宝誇り」として、「にのへの味暦」を女性グループが作成。
また「宝伝え」として、地区の宝を、地区担当者と話し合いながら整理編集し、外部に向けて発信できる地区毎の宝マップをプロデュースしました。
さらに、長寿寺で発見した奇岩がイルカの頭部化石であることが県立博物館の鑑定で判明、「ニノヘイルカ」と命名され市に寄贈されました。